俳優チョン・ウソン(33)が自分の映画監督デビュー作のヒロインにシン・ミナを想定しているという。
チョン・ウソンは7日、ソウル鍾路区三清洞(チョンノグ・サムチョンドン)のあるカフェでインタビューを行い、早ければ来年『ラブフラット(Love ♭)』という長編映画で監督デビューをすると明らかにした。
彼は「もう4年もこの話をしていて、いつ映画が出るとはっきりいえない。しかしシナリオ作業など具体的な準備に入り、大衆性とは距離の遠い作品になるようだ」と言った。2000年GODセカンドアルバムのミュージックビデオ3編を演出したチョン・ウソンは、この作品を集めて『ラブフラット』というタイトルの14分の短編映画を作り、2002年第1回ミジャンセン短編映画祭に開幕作として出品した。
チョン・ウソンは「まず仮題にしておいて、男に対する話、男女の愛に関する濃い話をしようと思っている」と話した。男性の主役として直接出演する計画だという。相手のヒロインはまだ構想中だが、最近注目している女優としてシン・ミナを挙げて「妙な感じが魅力的だ。若いのに成熟していて、挑発的な魅力がある。godのミュージックビデオで一緒に作業したこともある」とシン・ミナを念頭に置いていることを明らかにした。
チョン・ウソンは「監督デビューをすると言っても、まだあんよを始める段階なのに周りからしきりにロバート・レッドフォードのような巨匠と比べられて重荷だ。俳優の本分を守りながら控え目に始めたい」と付け加えた。
一方、チョン・ウソンは21日公開の映画『中天』(ナビピクチャーズ、チョ・ドンオ監督)に退魔者イグァク役で登場する。
とうとう念願の監督デビューだね。
それと、シン・ミナのことについては、サッド・ムービーで競演した際にも絶賛していたものね。
どんな映画になるんだろう。
「男は細く、女は図太く!」これはスタイルの話ではない。最近、映画やドラマに登場するキャラクターたちの性格は、必ずといってこうだと言える。「太く短く」という生き方は、元々男たち特有のものだった。危険に陥った弱者を助けるのはいつも男性の方で、「他人のことには口出ししないで、放っておきましょう」と止めるのはいつも女性だった。しかし現在、この公式が逆転してきている。
◆岩のように頑固な女性たち
最近のドラマ・映画では、頑固な女性たちが大半を占める。女性主人公たちの大半は、義に背くことには我慢できず、正義のために戦い、義理人情にもろい。SBSドラマ『スマイルアゲイン』でキム・ヒソン演じるオ・ダニは、男に負けるのが嫌で、男子生徒に体力対決を申し出たり、自分の友達にセクハラする教授を蹴りつけたりするほどに勝気だ。映画『生、ナル先生 』のユン・ソジュ(キム・ヒョジン)も、たばこを吸う生徒に横蹴りを加えたり、金を脅し取られていた男子学生を助ける逞しい女性だ。彼女たちは、無鉄砲で、後先考えずに行動した結果、数々の武勇伝を作り上げていく。
前述の彼女たちが向こう見ずな「攻撃型」とすれば、正義を訴えて、周囲からは白い目で見られながらも、それでも正しく生きようとする「小心型」の女性たちもいる。例えば、MBCドラマ『Dr.ギャング』で医者を演じたハン・ガインは劇中、上司の不当な命令に背き、内部告発をしようとして、病院を追い出されたかと思えば、KBS水木ドラマ『偉大な遺産』で幼稚園の先生役を演じるハン・ジミンは劇中、児童の親から寸志をもらうことを断り、逆に頬を平手打ちされる。
SBSドラマ 『スマイルアゲイン』ではキム・ヒソンが、ソフトボール選手を演じ、SBSドラマ『恋愛時代』ではソン・イェジンがスポーツインストラクターを演じたように、最近スポーツをする女性がよく登場することも逞しい女性キャラを反映したものだ。
◆冷麺のように細く長く生きる男たち
一方、以前に比べ、理想よりも現実を、義理よりも利益を重視する男性キャラクターが増えてきている。彼らは、義に反することでも静かに耐え、必要に応じては卑屈な態度を取ることもある。
映画『生、ナル先生 』のパク・コンヒョンは、遺産の相続を受けるために仕方なく、性に合わない教師をしながら、スナックやマッサージ店を頻繁に訪れては、遊び呆ける。彼は、自分の学校の不良生徒たちが怖くて、たばこや小遣いをあげたりもする。『スマイルアゲイン』のイ・ドンゴンは、自分に利益があるかどうかを基準に人を分類するキャラクターを演じる。学費のために女を利用したり、会社社長に近づく目的で、故意に車の接触事故を起こしたりもする。『偉大な遺産』のキム・ジェウォンは、その日その日を適当に過ごすやくざを演じ、『Dr.ギャング』のヤン・ドングンは、悪知恵を働かせ、嘘をつき続けてはニセ医者までになる、どうしようもない男を演じた。彼らは皆、映画『ビート』でチョン・ウソンがブツブツと呟いた「細く長く、冷麺のような人生」をまさに生きている。
◆現実に苦労する男性、明るく堂々とした女性
放送関係者たちは、こうした逆転しつつある男女像は「世界的にも共通した現象」と説明する。特に20代の女性視聴者をターゲットにしたドラマは、こうした若い女性たちの欲求をキャラクターに投影させることで、彼女たちから共感を得ることができるという。『スマイルアゲイン』のプロデューサー、キム・ヨンソプ氏は「家父長制度に従うだけの女性像を描けば、20代だけでなく中年層の女性からも不評を買う」と説明した。こうした女性視聴者たちは、劇中、女性キャラクターの自意識が強い姿や、周囲と葛藤しながらも人生を自分で切り開き、最後まで正義をつらぬこうとする姿を通じて、共感を覚えるという。
反面、クールでいて卑怯な男性キャラクターの増加は「青年失業が続く厳しい現実や、実際の生活問題に女性たちの関心が集中し、最近のドラマ内での男性像に反映された」と分析する声がある。ドラマ評論家のユン・ソクジン教授(忠南大国文科)は「最近女性たちは、威勢ばかり強くて無鉄砲な男性よりは、現実的でクールなカリスマ性を持ち合わせた男性を好む」と話した。
「逆転」という表現が消えるには、まだ時間がかかりそうだね。
タレントで女優のキム・テヒが人知れずボランティアを行う。
17日韓国Make A Wish財団が主催する難病の子どもたちのイベントに出席する。
昨年Make A Wishの広報大使に委嘱されたキム・テヒは、これまで難病の子どもたちの願い事を叶えてあげる“天使”として活動してきた。
今回も4~5人の難病の子どもたちがキム・テヒに会いたがっているという話を聞きつけ、子どもたちとの対面を計画した。
しかし、イベントの本質が損なわれてはいけないと憂慮し、今回の対面場所などは外部に伝えないようにとキム・テヒ側からの要請があったという。
キム・テヒは、前回慈善活動を行った際にも困惑するような出来事があった。4月20日の障害者の日を迎え、検察庁から委嘱された「名誉検事」としてソウル新林洞の養護学校を訪問した際、数多くの取材陣やファンに取り囲まれ、行事の進行に支障があったという。
Make A Wishは、難病を抱える子どもたちの願いを叶える活動をするボランティア団体。2002年末に韓国支部が設置され、昨年にキム・テヒとチョン・ヘビン、今年初めにマジシャンのチェ・ヒョヌなどを広報大使に委嘱し、ボランティア活動を行っている。
このように報道される時点で、「どこが人知れずなんすか」と言いたくなるのですが。
公益勤務中の歌手キム・ジョングクが友人の車太賢(チャ・テヒョン)の結婚式に出席し、友情の祝歌を歌う。
キム・ジョングクは、6月1日午後6時、ソウル広壮洞(クァンジャンドン)Wホテルビスタホールで、初恋の女性チェ・ソグンさんと結婚式を挙げる俳優車太賢の前で歌のプレゼントをする。
キム・ジョングクは13日、実兄のキム・ジョンミョンさんの結婚式に出席したが、公の場に姿を見せるのは入隊後初めて。車の側近は「キム・ジョングクは公益勤務中だが、普段から車たちカップルをよく知っているので、こころよく引き受けてくれた」と話している。キム・ジョングクと車太賢は芸能界でも有名な1976年生まれの集まりである「辰年クラブ」のメンバーで、普段から親交が厚い。
一方、車は結婚式後、モルディブに1週間の新婚旅行に出発し、4年前に購入したソウル竜山(ヨンサン)の35坪のマンションに新居を構える。
チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン主演の映画『猟奇的な彼女』がドラマになる。
ドラマ制作会社(株)ペパーミントエンターテインメントは最近、『猟奇的な彼女』の原作者であるキム・ホシク氏と契約し、ドラマ制作に本格的に着手したと明かした。キム・ホシク氏は脚本家のチェ・ソクミンと共同でドラマの台本づくりに参加し、原作と映画よりも面白いハチャメチャストーリーに仕上げる予定だという。
日本、シンガポール、中国で大ヒットを記録した『猟奇的な彼女』のドラマ化のニュースが伝わり、アジア各国からは早くも投資および版権購入の問い合わせが殺到している。
事前制作方式で制作され、今年下半期に放映される今回のドラマは、男性主人公は韓流スターと交渉して決める予定で、ヒロインは公開オーディションで新人を起用するという。
映画『猟奇的な彼女』は2002年、韓国で550万人の観客を動員し大人気を呼び、チョン・ジヒョンがアジアのスターに飛躍するきっかけとなった作品でもある。ドラマが映画化されるケースはこれまでにも度々あったが、映画でヒットした作品がテレビドラマ化されるケースは珍しい。
『猟奇的な彼女』がインターネットの原作小説と映画で集めた人気をドラマにもつなげることができるのか、関心が集まる。
チョン・ジュノ主演の映画『マイ・ボス・マイ・ヒーロー』が日本でドラマ化される。
スポーツ報知電子版は、韓国映画『マイ・ボス・マイ・ヒーロー』が7月土曜夜9時、日本テレビ系列で放送されると8日、報じた。
同紙は『マイ・ボス・マイ・ヒーロー』は2001年に韓国で約370万人を動員し、今年1月に続編も公開された人気作で、ヤクザの若親分がひょんなことから高校3年をやり直すことになる物語と紹介。また、原作ではバイオレンス色が強いが、ドラマは学園青春コメディーとして制作されると付け加えた。
同紙はまた、人気グループTOKIOの長瀬智也(27)が高校3年をやり直すヤクザの若親分を演じると話した。長瀬智也は2002年の日本映画『ソウル』でチェ・ミンスと共演している。
日本の各メディアが、李炳憲(イ・ビョンホン)のファンイベント(3日・東京ドーム)に大きな関心を示した。とりわけ、日本のマスコミはビョン様の多様なコメントに注目。
サンケイスポーツは4日付の芸能関連記事で、ビョン様が特別ゲストに出演した崔志宇(チェ・ジウ)に「背が高い(1メートル73)のにヒールをはくから第一印象は最悪だった。今後も一緒に立つときはハイヒールははかないでほしい」と「憎まれ口」をたたいりもした、と伝えた。
スポーツニッポンは「日本の映画、ドラマへの出演は?」の質問に、ビョン様が「私の心はオープン。挑戦・冒険は大好き」と意欲を示したことに注目した。
また日刊スポーツは、質問コーナーでビョン様が「実家に帰ると畑仕事を手伝っている」と素朴な姿を披露した、と伝えた。
そのほか各マスコミは、ビョン様がドラマ『美しき日々』の主題歌『約束』を歌ったことを共通的に伝えており、親交の深いトップ歌手シン・スンフン(38)、美人歌手のIVY(23)らも登場し「3時間がちっとも長く感じられなかった」と賛辞を送った。
来月24日に日本で写真集「LBH MEETS LBH」が発売される。
チェ・ジウ&チョ・ハンソン主演の『連理の枝』が韓国での興行惨敗とは違い、日本では3週連続興行成績トップ10に入り注目を浴びている。
3日、日本興行通信社によると、4月15日に東映配給で日本公開が始まった『連理の枝』は29~30日の週末興行9位に入った。
これで『連理の枝』は公開初週に興行成績4位になって以来、第2週8位、第3週9位と3週連続でトップ10入りするなど、健闘している。
「僕の彼女を紹介します」、「四月の雪」等、本国(韓国)で興行的にコケたけど、日本に持ち込んでヒットするケースの1つですね。チェ・ジウ人気はまだ続いているっていうことかな。
ハン・ジミン、キム・ミスク、ハン・ヘジン、イ・ボヨン、ク・ヘソン、キム・ヒソン、ソン・ユリ。
5月に入って、地上波3局の月火ドラマ、水木ドラマを始めとした多数のドラマが大幅に改編される。これら新ドラマの共通点は、ヒロインのキャラクターがより“アクティブ”に、そしてより“過激”になっていること。かつての人気マンガ『キャンディ・キャンディ』に出てくる「寂しくても悲しくても私は泣かない(同名マンガの韓国版主題歌の歌詞)」といった女の子像でもなければ、男からの一方的な助けを待つだけの女とも違う。生活力があるだけでなく、そろいも揃って勝ち気な性格の「ちゃっかり娘」たちだ。
ハン・ジミンはタフな女性、キム・ミスクはエキセントリックな中年女性、ハン・ヘジンは「鉄の女王」、イ・ボヨンは魔女、ク・ヘソンは勝ち気な女。職業で見るとイ・ボヨンとキム・ヒソンは、体育会系出身のエステティシャンと営業社員、ソン・ユリはアクアリスト(水族館で水中生物の飼育・管理・研究や、展示会を企画)と、アクティブさが前面に押し出されそうだ。どのキャラクターも、出身や職業の設定からして自分の人生を積極的に切り開いていく逞しさが窺える。
1日に第1回目が放送されたKBS2の朝の連続ドラマ『その女の選択』でアン・ジンジン役を演じるソ・ユジョンは、勢いで弟の頭を殴りつけるなど、酒癖の悪さが売りだ。彼女は、貧しい家庭環境の中で育ち、条件の全く異なる2人の男性との間で葛藤する現実的なキャラクターだ。
今月3日から放送予定のKBS2水木新ドラマ『偉大な遺産』でヒロインのハン・ジミンは、孤児出身で幼稚園の保育士ユ・ミレ役を演じ、逞しい女性像を見せる。運動靴姿でバタバタと走り回るのは日常茶飯事で、血の気が多く、目的のためには手段を選ばないことも多い。園長の息子で元やくざのカン・ヒョンセ(キム・ジェオン)と共に、幼稚園を建設会社から守るため奔走することになる。
12日放送予定のSBS新金曜ドラマ『私も行く』のキム・ミスクは“エキセントリックな中年女性”を演じる予定。キム・ミスク演じるヘンスクは、孤児出身で18歳の若さにして未婚の母となった後、コプチャン(もつ焼き)専門店を経営する等、明るく生活力のある強い女性。頭にバンダナを巻いて若作りし、娘と同じ大学の学部に入学して悪戦苦闘する姿を見せる。
15日から放送のMBC新月火ドラマ『朱蒙』のヒロインでソ・ソノ役のハン・ヘジンは、さらに強く活動的なキャラクターを演じる。ソン・イルグク演じる朱蒙が高句麗を建国する過程を描いたこのドラマで、ハン・ヘジンは韓民族最初の女王である「鉄の女王」にふさわしく、乗馬や武術にとどまらず、刀を使ったアクションも披露するという。
キム・ヒソンのテレビ復帰作として話題を集めたSBS新水木ドラマ『スマイルアゲイン』。17日から放送されるこのドラマで、キム・ヒソンは負けん気の塊のようなソフトボール選手、オ・ダンヒ役を演じる。彼女は、女だからと自分を見下した男子学生のお尻に目がけ、ボールをぶつけることも平気なぐらい気性が激しい。ドラマは、ダンヒが営業職として働き始めた会社で、身寄りのないパン・ハジン(イ・ドンゴン)と御曹司のユン・ジェミョン(イ・ジヌク)に出会い、二人の男性との間で葛藤する姿を描く。
22日から放送のKBS2新月火ドラマ『野獣と魔女』のイ・ボヨンは、「魔女」というタイトルにふさわしく激情的な性格だ。イ・ボヨンは、中学高校時代はマラソン選手として活躍し、現在はエステティシャンとして働くチェ・ヨンインを演じる。元運動選手らしく頑固な彼女は、持ち前のハングリー精神でホテル業界に新風を巻き起こす。ついにめぐり会った運命の男性で、ホテル経営者のユン・ヒョンソ(アン・ジェウク)が、余命少ないことを知っても彼女はくじけない。
また、同日始まるKBS1の新連続ドラマ『19の純情』のク・ヘソンは、不屈の女性ヤン・グクファを演じる。彼女は中国の延辺出身で、どんな状況でも決して臆することがなく勇敢で明朗活発な女の子だ。若くして国際結婚のため韓国に来るが、突然訪れた新郎の死の後、超エリートのパク・ユンフ(ソ・ジソク)と恋に落ちる。
5月最後の日を飾るMBC新水木ドラマ『ある素敵な日』で、ソン・ユリはアクアリストという新種の職業に挑戦する。幼くして養子に出された後、15年ぶりに再会した兄と妹の愛を描くこのドラマで、ソン・ユリは水中生物の飼育・管理をするアクアリストのハヌル役を演じ、スタント役を使わず大型水族館で自らダイビングに挑戦する等、アクティブな姿を披露する予定だ。
朱蒙、広開土大王、淵蓋蘇文、大祚榮・・・。韓国古代史で傑出した英雄たちがテレビドラマの主人公になってやって来る。
韓国地上波放送3局のテレビ時代劇は一斉に1400~2000年前の高句麗の歴史を素材にしている。高句麗は韓国の古代王国の1つ。北扶余の朱蒙が韓半島(朝鮮半島)北部や中国東北地方一帯に建てた国で、B.C.37年から約700年間続いた。
来月15日スタートのMBC創立特集月火ドラマ『朱蒙』を皮切りに、6月『淵蓋蘇文』(SBS週末)、8月『大祚榮』(KBS週末)、そして『太王四神記』(キム・ジョンハクプロダクション)が初放送を待っている。主人公たちだけでも高句麗建国(朱蒙)から隆盛期(広開土大王)、末期(淵蓋蘇文)、渤海建国(大祚榮)まで年代記ができるほどだ。
去年『海神-チャン・ボゴ』(統一新羅)や『薯童謡』(百済)を通じて‘脱朝鮮時代(李氏朝鮮時代)’に成功したテレビ時代劇は今、‘高句麗’で狭く息苦しい韓半島(朝鮮半島)を脱て、満洲の広野へ想像力を広げている。
放送回数も最小60回から最大100回にのぼる大作ばかりだ。おかげであと1年は高句麗時代の話にどっぷりつかって過ごせそうだ。
高句麗建国神話の主人公・朱蒙にソン・イルグク、唐の侵略を食い止めた淵蓋蘇文に中堅タレントのユ・ドングン、国を失った高句麗の民を導き満洲の地に契丹(きったん)・靺鞨(まっかつ/異民族の名前)まで1つにした韓民族初の多民族国家を建設した大祚榮はチェ・スジョンが演じる。『太王四神記』の広開土大王は早々にペ・ヨンジュンが決まった。
『竜の涙』『太祖王健』の脚本家イ・ファンギョン氏は『淵蓋蘇文』を書き、『許浚』のチェ・ワンギュ氏と『チェオクの剣』のジョンヒョンス氏は『朱蒙』を共同執筆する。これに『太王四神記』のソン・ジナ氏も加わり、スター脚本家たちの対決も期待される。
ソン・イルグクも2年前は日本では全然知られていなかったのに(職場の同僚や家族に顔写真見せても誰1人知らなかったものな)、ちょっと韓国に関心を持っている人にはもうおなじみの俳優になってしまったんだろうナァ。
ネット右翼には意図的に作られたブームなどと揶揄されることの多かった”韓流”だけれども、ここに来るまで早かったね。
もはや、自分だけが知っていること(知りうること)なんて、こと芸能というジャンルに関してはそうそうないだろうな。
他の人達が、やれチェ・ジウだ、ヨン様だと言っていた頃、「それでもまだ、あなた方はキム・ジョンファを知らないでしょう(日本で発売されている韓国芸能関連の書籍にも全く登場していないし)」などとほくそ笑んでいた私(ちびまる子ちゃんの野口さんみたいな奴だ)。
嗚呼、日々是相田翔子なり。
何はともあれ、お互いに対する関心を抱くきっかけになったのであれば、良いことだと思うよ。
彼は黒いトレーニングウェアを着て現われた。1年365日のうち300日はトレーニングウェアで過ごすという。「ただ、楽だから」。おしゃれのセンスもなければ関心もない。「俳優として神秘的だとか魅力が必要というのもわかるけど、いろいろ考えた結果、俳優は演技がうまければいいんです。まだそれもうまくないですが・・・ご飯を焦がしておいて、おかずにばかり気を使うことはできないでしょう」。
『小さな恋のステップ』『トンマッコルへようこそ』『私の結婚遠征記』で重みがある演技を見せた俳優チョン・ジェヨン(35)。今度は‘文化財泥棒’として登場する。『マイキャプテン、キム・デチュル』(20日公開)は子供たちの手に渡った宝物を取り戻すため孤軍奮闘する大泥棒キム・デチュルの物語。下心を持って近付いたが、結局子供たちと気持ちを通わせあう人物だ。チョン・ジェヨンは洞窟に閉じこめられた子供たちを助けるシーンで本当の土を食べ、手で土を掘りケガをするなど、体当たりの熱演を見せた。
高校の演劇部をきっかけに演劇にはまり、映画に本格的に出演してからちょうど10年。4年前まで彼が演じた役を見れば、ニヤリとする。不良役(『パク・ボンゴン家出事件』)、キャバレーの客の役(『緑の魚』)、ヒモ役(『静かな家族』)から、顔なじみの記者役(『あきれた男達』)、抜け目のないタクシー強盗役(『間諜リ・チョルジン』)、前妻の夫役(『復讐者に憐れみを』)、カツアゲする高校生その1役(『ムッチマ・ファミリー』)まで。「最近演じたホン・マンテク(『私の結婚遠征記』)にキム・デチュル・・・金がありそうな名前は1つもないですね。ハハハ」
端役時代に苦労はなかったといったらウソだ。「それでも苦労しなかった人より苦労した人のほうが多いから、待つのは辛くなかったです。俳優として本分をわきまえ、演技力を積めば認められるんじゃないかな、と」。
おどけてはいたが、彼はインタビューの間ずっと「私には何もありません。ご覧のとおりの姿がありのままの私です」と言った。テレビにはめったに登場しない。「出てみたところで嫌悪感を起こすだけです。よれよれで・・・ハハハ」。ドラマに関心がないわけではないが、「ドラマというジャンルがよくわからなくて恐い」と言う。
『小さな恋のステップ』のような恋愛物をまた撮影したらどうか?という問いに「まあ俳優がハンサムではないから男として格好いいとは言われないだろうが、気持ちは伝えられると思う。ブ男でもその人の気持ちが全部わかれば好きになる。少なくとも哀れんではもらえるかな?」と笑った。
始終一貫して自虐ネタだ。実は彼のファンの90%以上が女性なのに、彼は自分を卑しめる。見方によってはとても男らしいのに、小心者の面もある。ある時はいたずらっ子のようで、またある時は本当に真面目だ。「人のそんな両面性が好きです。見かけは悪そうな人でも、他人にはわからない内面、温かい面が確かにあるんですよ」。大学時代に地下鉄で酔った中年男がもどすや、その男の友達が手で拾って中にしまい、乗客に謝る姿を見たことがある。「はじめはただの酔っ払いだと思っていたけど、そんなにまでして他人に気を配るなんて。“ああ、ついてない”と思った私は自分が恥ずかしくて気持ちが改まりました。その事件は後に必ず演技に活かそうと思います。テレビでその中年紳士を捜したら“う~ん、よく覚えていないけど・・・”とその後のエピソードを付け加えて。ハハハ」。ちゃんと話していたのにまた茶化す。チャン・ジン監督式のユーモアやコードが合うという話が理解できる。
人を通じて演技を学び、演技を通じて人を学んだ。だから今はどんな人に対しても先入観を持たない。「今は (偏見が) ありません。何も。その人と話すまでは」チョン・ジェヨンもやはり彼が出演した映画を見るまでは何もわからない、そんな俳優だ。