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「塾の禁止」を主張、教育再生会議の野依座長(引用記事:日本経済新聞【2006/12/24】)

 政府の教育再生会議の野依良治座長が、8日に開催した同会議の「規範意識・家族・地域教育再生分科会」で、「塾の禁止」を主張していたことが23日、公開された同会議の議事要旨で明らかになった。

 野依座長は公立小学校で放課後に児童を指導する「放課後子どもプラン」に関する議論のなかで、「塾はできない子が行くためには必要だが、普通以上の子どもは禁止にすべきだ」「我々は塾に行かずにやってきた。塾の商業政策に乗っているのではないか」と再三にわたって塾の禁止を提案した。

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運動部顧問が遅刻部員に体罰、全裸にも…広島の中学(引用記事:読売新聞【2006/09/15】)

 広島県福山市の私立盈進(えいしん)中(立石良寛校長)の運動部顧問の男性教諭(31)が昨秋から約1年間、遅刻するなどした男子部員2人の顔を繰り返し平手打ちし、全裸にしていたことがわかった。

 同校は今月中に男性教諭の処分を決める。

 同校によると、教諭は昨年9月ごろから今年8月までの間、遅刻したり、指導に不満な態度を見せたりした部員2人を数回、練習後に教室などで説教した。その際に顔をたたき、全裸にすることもあった。

 今月8日、保護者からの連絡で発覚、同校は教諭を11日から自宅謹慎にしている。教諭は「しっかりしなさい、という気持ちでやった」と話しているといい、立石校長と教諭が既に保護者に謝罪したという。

停職処分:粕屋郡の中学教諭、再度の体罰で1カ月 /福岡(引用記事:毎日新聞【2006/07/06】)

 県教委は5日、体罰で昨年に戒告処分を受けたばかりの粕屋郡内の中学校に勤務する男性教諭(43)を、再び今年5月に生徒をたたくなどの体罰を加えたとして、同日から1カ月の停職処分にした。

 県教委によると、この教諭は5月14日、顧問をしている野球部の練習中、3年生の男子部員の態度に怒って足を1回けり、ほおを平手で4回たたいた。男子部員は打撲などで5日間のけが。教諭は昨年7月にも、携帯電話を学校に持ち込んでいた別の2年生の男子野球部員のほおをたたいて戒告処分を受けていた。

 県教委は「1年足らずで2度の体罰をした。また今回は口頭で説諭すべきものなのに手を出した」と、停職処分とした理由を説明。教諭は「自覚が足らずおわびしたい」と話しているという。


勝手な推測だけど、この教諭は確信犯で、自分の行動を決して悪いとは思っていないんじゃないかな。

(参考)
教育の窓・ある退職校長の想い
或る国語講師Aの視点
高校野球の指導者、6割が体罰容認
戸塚宏の"にんげん"教育学①「まずは体罰」(戸塚ヨットスクール)
夜回り先生インタビュー(ジェトロニクス)
夜回り先生インタビュー(毎日新聞)
1~3歳の1割、朝食抜き 厚労省栄養調査(引用記事:朝日新聞【2006/06/30】)

 1~3歳の乳幼児の約1割が朝食を食べないことがあり、寝る時間が遅かったり母親が欠食ぎみだったりするほどその傾向が強いことが29日、厚生労働省の05年度乳幼児栄養調査で分かった。「ほとんど食べない」も2%おり、同省は「生活リズムが定着する時期で非常に問題。親の生活習慣見直しを呼びかけたい」としている。

 政府は今年3月に決めた食育推進基本計画で、朝食をとらない子どもは「小学5年生で4%」(00年度)としているが、乳幼児の実態が分かったのは初めてだ。

 調査は85年から10年ごとに実施し、05年度が3回目。全国2305世帯の母親を通じ、2722人の乳幼児を分析した。朝食を「ほぼ毎日食べる」と答えたのは90.6%で、「週に4~5日」が5.4%、「2~3日」と「ほとんど食べない」がそれぞれ2.0%と、欠食がある乳幼児が1割近かった。

 母親の朝食習慣との関係も調べた。母親が「毎日食べる」場合は欠食のある乳幼児は6%だが、「ほとんど食べない」では29.8%にのぼった。

 就寝時刻との関連では、午後8時前に寝る乳幼児で欠食があるのは2.9%だが、10時台は13.8%、12時以降は50.0%だった。朝起きられないことが、食欲不振や朝食の時間のなさにつながっているとみられる。

欠ける朝食 補う学校(引用記事:読売新聞【2006/06/20】)

 朝食を補う食べ物を出す学校が出てきた。

 朝食を食べなかった児童が、「気分が悪い」と言って授業を抜け出し、保健室にやってくる。保健室には小さなスティックシュガーが常備してある。児童は水と一緒に砂糖を飲み込むと、再び教室に帰っていく。東京都足立区立足立入谷小学校では、昨年までこんな光景が繰り返されていた。

 砂糖を飲むのは、血糖値を上げるためだ。多い時は1日4、5人がやっかいになっていたが、今は常備していない。PTAを通じて朝食の大切さを保護者に訴えたり、生活習慣をチェックするカードを家庭とやりとりしたりした結果、体調不良を訴える児童がほとんどいなくなったからだ。

 砂糖提供はあくまで急場しのぎの対策だった。発案者の養護教諭、高島多美子さん(57)が「学校が懸命にやっても、結局、家庭を巻き込まなければ変わらないのです」と力を込める。



 朝食の欠食対策は、都会に限らない。山間部の3町が合併して昨年誕生した岡山県美咲町(人口約1万7000人)では、5月から町立の小中学校全8校で、給食とは別に乳製品の提供を始めた。年間約1200万円の費用は町が負担。登校時や1時限目の後、ヨーグルトやチーズなど10種類が自由に飲食できる。

 そもそもは、登校に時間を要する児童が多く、朝食から給食までに時間が開きすぎるためだった。1992年に5校を統廃合して誕生した旭小学校(児童数151人)の場合、校区は南北約15キロ、東西約10キロに及び、約9割がバス通学だ。午前7時に自宅を出る子も珍しくない。

 今春、藤井義久校長(58)が調べたところ、全く朝食を食べていない児童は2人だけだったものの、約20人の朝食の中身が、パンだけや、おにぎりだけ、という状態だった。乳製品の提供は、学校が栄養バランスの“つじつまを合わせる”という側面も大きい。

 4年前の調査では、町内の別の地域で、朝食を抜くことがある子供が2割いたというデータもある。



 朝食の補完事業の実施を町教育委員会が説明した場では、保護者から「朝食は親の責任だ」「なぜ学校がそこまでするのか」といった反発があった。批判的な声は今も学校に届く。

 ただ、変化も出てきた。例えば旭小では、利用する児童が当初8割もいたが、最近では6割に減った。PTAに協力を求め、今年度の活動目標の柱に「早寝早起き朝ごはん」の推進を位置づけてもらったり、家庭に配る学校便りで、朝食にみそ汁やおかずを1品加えるよう呼びかけたりした。 「利用率の低下は家庭で朝食が改善された結果と信じたい。賛否はあるが、食生活を見直す機会になったのは確かでしょう」と藤井校長はみる。

 学校が朝食を補完することで家庭の自覚を促すという逆説的な取り組みからは、啓発だけでは動かない家庭へのいらだちも透けて見える。

 朝食の欠食率 小中学生計約6200人に昨春、文部科学省がベネッセコーポレーションに委託して実施した調査では、朝食を食べないことがある小学生は14.3%、中学生は21.3%。食べない理由については、日本スポーツ振興センターの2000年の調査で「時間がない」がほぼ半数、「食欲がない」が約3割だった。朝食などの生活習慣と学力の相関性を指摘する調査は数多い。


やっぱり、この問題、かなり反響あったんだろうね。ついこの間、他紙が同様の記事掲載したばかりだもの。
(参考)
「朝ご飯給食」 食べずに登校、学校が現実策
「朝ご飯給食」 食べずに登校、学校が現実策(引用記事:朝日新聞【2006/06/13】)

 朝ご飯を食べない子どもが増える中で、学校で「朝食」を出す動きが出始めている。「そこまで学校がするのか」という意見があるものの、「家庭に任せていても解決は難しい」と、現場では目の前のおなかをすかせた子どもへの対応に追われている。

 1時間目が終わるチャイムが鳴った。岡山県美咲町の旭小学校。10分休みの間、給食ルームに児童たちが集まってきた。入り口に並ぶヨーグルトやチーズ、牛乳など10種類の中から、自分が食べたいものを選んで席に着く。「朝ご飯、食べてこなかった」「食べたけど、またおなかすいちゃった」。約8割の児童がおいしそうにヨーグルトなどを食べて教室に戻った。

 ●予算1200万円、過疎化も影響

 美咲町が全小中学校で、朝食の補完として乳製品を出し始めたのは5月11日から。1200万円の予算を組んだ。町教委の調査によると、小中学生の2割が朝ご飯を食べてこない。おなかがすいて、勉強に集中できないという子も多く、どうしたらいいのか話し合う中で、「学校で朝食」という意見が出てきた。

 欠食には、地域事情も影響しているようだ。過疎化で今年4月に小学校3校が統廃合し、学区域が広がった。スクールバスが回っているが、乗り場まで距離があり、午前6時台に家を出ないと間に合わない子も。ただ、藤井義久校長は「町がこんなことまでするのは、本来の姿ではない。家で朝食を食べなくてもいい、となったら本末転倒。朝食の大事さは繰り返し、親に伝えています」。

 日本スポーツ振興センターの00年度の調査では、小学生の16%、中学生の20%が朝食を食べていない。

 このため文部科学省は、今年度から「早寝早起き朝ご飯」運動を始め、ラジオ体操などで生活リズムを改善するための支援をする。しかし現場の学校では、目の前のふらふらの子どもたちに、直接的な対策を取らざるを得ない状況だ。

 ●生徒に内証、習慣づけ狙い

 高知県香美市の鏡野中学校は、3年前から月1回、1時間目終了時の休み時間に、おにぎりとみそ汁とつけものを出す「朝食タイム」を実施している。「元気になり、授業中に寝ないですんだ」「きちんと朝食べるようにしようと思った」など生徒の評判は上々だ。狙いは「食べさせること」ではない。だからいつ実施するのかは、生徒には内証だ。学校での「抜き打ち朝食」を食べて重要性を実感し、家での朝食習慣をつけてもらいたいのだ。

 同市教育支援センターの入野将佳所長によると「学校が家庭のことまでやる必要があるのか」という意見もあり、他校までは広がってはいない。ただ、これをきっかけに、家庭の実態に目を向け「少しでも親の意識を変えていこう」との声も強まってきたという。

 香美市では、栄養教諭が朝食の重要性を伝える取り組みもしている。栄養教諭とは、教諭、養護教諭以外の「第3の先生」として05年度に誕生、26道府県におり、特別授業で食生活を指導するほか、給食の献立作成、食物アレルギーの子どもへの個別指導もする。

 同市の北村和子栄養教諭は朝食の調理実習などを指導。市立楠目小学校ではご飯、みそ汁、野菜入りいり卵などを作った。「自分で作ったものは、焦げてもしょっぱくても喜んで食べる」と北村教諭。夏休みには家族のために朝ご飯を作る宿題を出した。

 ●養護教諭がおにぎり用意

 東京都八王子市の私立穎明館中学・高校は、01年から食堂で朝ご飯を出している。トーストやサラダ、飲み物のモーニングセットが200円で、毎日約20人が利用する。あきる野市の東海大菅生中学では、1時間目終了後を軽食タイムとして、持ってきた弁当やパンを食べてもよいことにするなど、現場は様々な試みが続いている。

 養護教諭を30年以上続けてきた宍戸洲美・帝京短期大教授(62)によると、朝ご飯を食べてこない子は、3時間目ぐらいに「気持ちが悪い」と保健室に来ることが多く、給食の残りをおにぎりにして冷凍しておき、温めて出していた。「そうしている学校は多い。おにぎりを食べさせながら、家の話を聞いてあげられるし。朝ご飯には家庭の問題が端的に表れます。親を丁寧に指導しながら家族が変わることにつなげたい」

 また、女子栄養大の足立己幸名誉教授は「朝食を学校で補完するより、家庭の努力を促してもらいたい」と話す一方で、「でも、作らない親に言ってもなかなか変わらないのが現実。だったら、子ども自身で朝食を作る力を育てるよう、発想の転換も必要な時代ではないか。小学校低学年でもご飯の準備はできる。親が変わるのを待つより、子どもを変える方が早いかもしれない」と話している。


児童虐待の問題に通じるものがあるよね。親の子育て放棄だこりゃ。
先日、NHKスペシャル「好きなものだけ食べたい~小さな食卓の大きな変化~」(6月4日放送、6月13日深夜再放送)を観た。何のことはないタイトルで、それほど興味を引かれたわけではなかったが、内容は衝撃的なものだった。こんな食生活を送っていたら、早晩体壊すだろってツッコミ入れたくなるだけではなく、この子供たちもいずれ親になって子供を産み育てるという事実、すなわち、食育の欠如した家庭が次世代に拡大再生産されていくことに対し、寒々しい気持ちになった。
仮に、異常な偏食の部分だけを民放の情報バラエティ番組等で取り上げれば、スタジオゲストのタレントがみんなで大苦笑するだけで終わったのかもしれないが、核家族化、共働き世帯の増加、地域共同体の崩壊が進展する昨今、番組に登場した家庭(親子)だけを異常視して批判するだけでは何も解決しないのではないか、社会全体での取組が必要なのではないかと思った。これについては、各家庭、個人の自己責任って突っ放してみても、結果、傷つくのは子供だからね。
じゃ、具体的にはどうすればいいのか?
やっぱり義務教育、学校を核として各家庭に地道に働きかけていくよりほかないのかな。「毎日バランスの良い食事をとりましょう」「朝ご飯をきちんと食べてきましょう」って。難しいね。子供に自炊を勧めるにしても、実際に食材、財布(金)を握っているのは親だし。

このNHKの番組の内容については、多くのブロガーが感想記事を書いているので、『好きなものだけ食べたい NHK』なりのキーワードで検索してみてください。
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体罰:県教委、2教諭を処分 長崎と佐世保の中学校 /長崎(引用記事:毎日新聞【2006/06/06】)

 県教委は5日、校則違反や、クラブ活動の練習試合で内容が悪いことを理由に生徒に体罰を加えていたとして、長崎市と佐世保市の中学男性教諭2人を戒告の懲戒処分とした。また、それぞれの学校の校長を文書訓告とした。県教委は同日、各市町教育長と県立学校長に体罰禁止と適切な生徒指導を文書で通知した。
 義務教育課などによると、佐世保市の市立中学教諭(29)は今年2月6日、まゆをそるなど校則違反をしていた3年生(当時)の男子生徒のほおを平手で20回以上たたき、髪をつかんでバレーボールの審判台に頭を押し付けた。昨年12月から今年1月にかけて4回、服装の乱れなどを理由に平手で顔をたたいたり、ひざをけったりした。生徒は顔面打撲のけが。
 一方、長崎市の県立中学教諭(39)は昨年4月から今年2月にかけて7回にわたり、バレーボール部の練習試合でプレー内容が悪いことを理由に、当時1、2年生だった複数の女子生徒のほおを平手でたたき、うち2年生の1人の左耳の鼓膜を破るけがを負わせた。

熊本 強制的に中学生を丸刈り(引用記事:NHKニュース【2006/06/06】)

熊本県教育委員会によりますと、上益城郡内の中学校の40歳代の男性教諭が、先月下旬、顧問をしている運動部の男子部員15人に対して、「7月の大会に向けて気持を一つにしよう」と丸刈りにするよう指示し、7人は従いましたが8人が従いませんでした。このため、教諭は今月1日と2日に電動バリカンで部活動を休んだ3人を除く5人を校内で強制的に丸刈りにしたということです。これに対して、保護者から学校に説明を求める問い合わせが相次ぎ、5日夜、学校側が部員の保護者を集め、この教諭と校長が経緯を説明して謝罪しました。男性教諭は「嫌がる生徒に対して配慮が足りなかった」と反省しているということです。また、熊本県教育委員会では「丸刈りを強制したり、生徒の意思を確認しない一方的な指導はあってはならない。大変残念だ」と話しています。


私の目の前でも、これに近いことが行われている。困ったもんやね。どうしたらいいかいな。
(参考)
高校野球の指導者、6割が体罰容認
高校野球の指導者、6割が体罰容認 本社アンケート(引用記事:朝日新聞【2006/06/05】)

 朝日新聞社は各都道府県高校野球連盟に加盟する硬式野球部の指導者を対象に、指導上の留意点や体罰の有無などの意識を尋ねるアンケートを実施した。全国の4214校が対象で、回答数は2528(回答率60%)。指導の中で「心の育成」を最も重視するとの回答が8割に達した。

 一方で、体罰を容認する回答は6割にのぼり、体罰をふるった人のうち、その効果を肯定的にとらえる指導者も6割を超えた。他方、昨夏に全国選手権出場校などの不祥事を受け暴力追放の通達を出した日本高校野球連盟の姿勢を妥当と考える指導者も6割を超える。

 指導の上で重視していることを尋ねたところ、「心を育てる」が80%を占め、「チームの勝利」(5%)、「技術を伸ばす」(4%)を大きく引き離した。

 体罰と考えることをしたことがあるかとの問いには「一度もない」と答えたのは30%。「かつてした」63%、「最近もした」が7%だった。ただ、ふるったことがある人のうち「最近も」は1割にとどまり、「かつて」が9割だった。年代別では若年層で、体罰をした人の割合が低い。

 体罰への認識では「どんな場合でも許されない」が39%だったのに対し、「やむを得ない」「必要だ」があわせて60%。

 一方、日本高野連の「暴力はいささかも許されない」との姿勢については、「妥当だ」とする指導者が64%にのぼり、「厳しすぎる」の16%を大きく上回った。

 日本高野連の脇村春夫会長は「現実を示すデータとして真摯(しんし)に受け止めたい。ただ、かつては『愛のムチ』をよしとする時代だったが、今は違う。指導者自ら意識を変える努力が必要だ」と話している。


(参考)
お前らに地獄を味わわせてやる
鉄拳制裁
小学生万引き、警察まかせ(引用記事:朝日新聞【2006/05/24】)

 ガムや消しゴムを万引きした小学生が、お説教を受けることなく、警察に補導されるケースが増えている。捕まえた店長が子どもや保護者に言い聞かせようとしてトラブルになったり、無力感を感じたりして警察への通報を優先し始めたからだ。子どもへのお説教の場がまたひとつ、地域から消えていく。

 ■書店 「親呼ぶの怖いんです」 父「金払えばいいんだろう」

 広島県内のある書店で、レジ前の文具売り場からペンが盗まれた。連絡を受けた店長(40)が小学5年の男の子を自転車置き場で捕まえると、シャープペンとボールペンの2役をこなすペンをポケットに入れていた。万引きしたことを認め、「もうせんけー」とわめいたが、名前も聞かずに近くの交番に連れて行った。2年ほど前のことだ。

 小学3年以上の万引きを見つけたら、迷わず交番に行く。「親を呼ぶのが怖いんです」と店長は言う。

 5年ほど前までは、保護者に連絡していた。子どもを迎えに来た父親から「金払えばいいんだろ」と言われ、「ほかに言うことは」と問い返したら、「コミック1冊で親に土下座しろって言うのか」と怒鳴られた。「防犯カメラが少なくて、死角が多いから」と店を責める親もいた。

 ほとんどは親に促され、子どもが棒読みするように「もうしません」と謝って終わりだ。店長は「言葉が通じない」。

 知人の小学校長からも「警察に届けた方がいい」と言われた。再犯を防ぐためにも、前科にならないうちなら「警察ざた」になって、怖い思いをした方がいいという。店長にも小学2年の息子がいる。「できれば小学生を警察になんて行かせたくない。でも本屋のオヤジも先生も、もう怖い存在ではないんです」

 ■スーパー 通報、マニュアルに明記 謝りに来るよう警察に伝えてもらう

 福岡県内にあるスーパーの店長(46)は昨年、従業員向けのマニュアルを作った。子どもの万引きを見つけたら、話を聞いたり、説教したりせず、すべて警察に通報する。身元引受人が謝罪に来るよう警察から伝えてもらうなどだ。「今は言わないと謝りにも来ませんから」

 年に10人は小学生を捕まえる。昔は菓子やジュースだったが、今は男子はキャラクターカード、女子は化粧品を取ることが多い。子どもの前で、親から「たかがそれぐらいで」と何度言われたかわからない。

 共働きの両親に連絡がつかず、学校の先生に来てもらったら、親から「個人情報をもらした」と責められた。だから、もう警察に任せることにした。

 デジタル録画できる防犯カメラは必需品だ。「うちの子がやるわけがないって、親から証拠を求められる。もう時代が違う」

 ■コンビニ 店長、親子前に30分諭す 「しからないと、他でもやっちゃうよ」

 東京都内のコンビニ店長(55)は、小学生の万引きで警察に連絡したことはない。「自分が小学生なら、いきなり警察に連れて行かれたらショックだよ」

 数年前まで、地元の同一チェーン店の中で、最も多くの万引き犯を捕まえていた。小学生も年に2、3人いた。在庫が積み重なる事務所の狭い床に、「そこに座ってろ」と命じて、保護者に連絡する。親子そろったら、30分ほど説教する。子どもには「人のものを黙って持っていっていいの?」。親には「きちっとしからないと、ほかでもやっちゃうよ」。その後、商品の代金をもらって帰す。

 本当に反省しているのか疑問に思うことが多い。でも店を出た後、子どもを交番に連れていった父親もいた。「親がしつけをできなくなってる。できる限り言って聞かせたい」

 ●補導3年で2割増/非行の入り口、「厳しさ」必要

 警察庁によると、万引きで補導された14歳未満の子どもの数を10年前から見ると、98年の約1万4700人をピークにほぼ毎年減り、6年で4割減った。しかし小学生は02年から増え始め、3年で2割増えて04年は約2800人だった。

 補導された子どもは保護者の立ち会いの下で事情聴取を受け、警察に記録が残る。本人の志向や親の管理能力などに問題があると判断された場合は、児童相談所に通告される。

 埼玉県万引き防止推進協議会が04年、県内のコンビニやスーパーなど約1700店に万引き発見時の対応についてアンケートしたところ、2割の335店が小学生でも警察に連絡していると答えた。221店は未就学児でも通報すると回答。幼児がポケットに菓子を入れているのを注意しても親が認めず、警察を呼ぶこともあるという。

 万引きで補導された埼玉県内の小学生は00年には39人だったが、05年には120人(暫定値)に。県民防犯推進室は「警察に通報する店が増えて、これまで諭して帰すだけだった件数が顕在化したのではないか」とみている。

 小さな万引きがさらなる非行の入り口になっているという認識が深まり、3年ほど前から子どもの万引き防止への取り組みが東京や広島、福岡など各地に広がっている。警察や地元の商店などが協力して、店内の配置や客への声かけなど万引きしにくい店のモデル基準を定めたり、発見時には警察に通報するよう呼びかけたりしている。

 小売店や防犯設備メーカーなどの各業界団体が昨年設立したNPO法人「全国万引犯罪防止機構」の福井昂事務局長は「万引きしても見つからなければいいという子が多く、成長するにつれ、罪の意識が希薄になる。損得勘定で生きている大人の姿を見ているからではないか。店だけでの対応はもう限界。重大な犯罪に発展するのを防ぐためにも、警察に連絡する厳しさが必要だ」という。

教育の機会 所得次第(引用記事:朝日新聞【2006/05/23】)

 親の所得の違いで子どもが受けられる教育にも差が生じると、指摘されている。公立か、私立か。教育費はどれくらい必要なのか。悩ましいが、子どもには少しでも充実した教育を受けさせたいと思うのが親心。教育と格差を考えてみた。

 子ども2人を私立中に入れるにはどれくらいの収入が必要か。家計の見直し相談センターのファイナンシャル・プランナー、藤川太さんが試算=グラフ参照=した。

 夫(38)は会社員で、年収600万円。貯蓄は300万円だ。専業主婦の妻(37)に、小4(10)と小2(8)の子どもがいる。東京郊外の月10万円の賃貸マンションに暮らすケースを想定した。

 藤川さんは「2人を中学から私立に入れるなら年収600万円では難しく、共働きしなければ破綻(はたん)する可能性が高い」という。

 上が小6、下が小4になる2年後には教育費がはね上がり、支出が収入を上回る。6年後には貯蓄も底をつき、2人とも大学生の12年後には1000万円近い借金をしないと家計が成り立たなくなる。

 妻が働き、年80万円程度稼げば何とかなる。ただ、この試算は順調に夫の給与が上がる前提。実際には収入減の可能性もある。

 まずは奨学金、次に国の教育ローンや財形教育融資など公的なものを考えてみる。「民間の教育ローンは借りに行く人も多いが、金利も高く、最後の手段。奨学金は可能な限り借りた方がいいが、高校までは借金に頼らず、しっかり貯蓄するのが賢明」と助言する。

 総務省の05年の家計調査によると、勤労者世帯の平均年収は実収入の年換算で568万円で、この数年、減少している。平均的な家庭で2人を私立中に通わせるのは極めて難しい。

 文部科学省の04年度の学習費調査では、私立中の学校教育費(授業料など)は増え続ける一方で、1人あたり年間約96万円。学習塾の費用もおおむね増加している。

 AIU保険は、小学校を除いて幼稚園から大学まですべて私立の場合、教育費は文系で2063万円、理系で2179万円かかると試算する。

 一方、中学受験は過熱する一方だ。とくに首都圏の1都4県の06年度の私立中受験者数は、前年を5.4ポイント上回る約4万7000人(大手学習塾四谷大塚の推定)。私立中受験率は過去最高の16.0%に達した。四谷大塚の和田吉弘入試情報センター所長は「ゆとり教育に伴う公立校の学力低下に対する懸念がある」とみる。

 中2と小4の息子を持つ川崎市の銀行員の男性(40)は、周りの親の話を聞いて驚いた。有名進学塾に通わせるだけでなく、塾のトップクラスに居続けるために家庭教師もつけている。そんな家庭が少なくない。
 「これではお金をかけられる層とかけられない層に二極化してしまう」

 それでも、長男は私立の中高一貫校に通わせている。次男も私立中に入れるつもりで、有名進学塾に通わせ始めた。

 地元の公立中は荒れていると聞く。区内の私立中進学率は20%超。近所も私立の中高一貫校に通わせている家庭が多い。実際に見学した私立中は、生徒の学習意欲が高く、指導の仕方や授業の進度も息子に合っていると感じた。

 年収は1000万円。とはいえ、先々の出費を考えると頭が痛い。塾は土曜の特別講座も含め月3万円。長男は今は学校の授業料(月6万円)だけだが、高校に進んだら塾に通わせるつもりだ。2人とも私立に入り、塾にも通うとなれば月18万円は必要となる。

 所得の格差を示すジニ係数は各種調査で拡大傾向にある。公立の小中学校で文房具代や給食費などの就学援助を受ける児童・生徒は、04年度には全国で約134万人に達し、4年前と比べ4割近く増えた。

 親の所得が低く、初めから私立中や塾に通うという選択肢さえ持てない子どもたちも多い。

 次回は、やりくりを工夫して格差を乗り越えた家族の例などを紹介する。

   ◇

 「ゆとり教育」などをテーマに、東大生と、百ます計算で知られる陰山英男・立命館小学校副校長や河村建夫・元文部科学相らとの討論が27日、東京・本郷の東京大学五月祭で開かれる。

 企画した東大生たちは、高校の途中から完全学校週5日制になった「ゆとり第一世代」。「ゆとり教育の影響は、実際に授業を受けた私たちの方が詳しいかもしれない」と教育学部3年の住吉翔太さん(21)は話す。27日午後2時から2時間、法学部25番教室で。

《モデル家計》生活費は月23万円。その他には生命保険料を含む。小4からは私立中受験のための塾の費用なども加えて試算した。60歳で定年退職し退職金は1500万円。給与所得と教育費は年2%、物価は1%の割合で上昇、預貯金の利率は年1%を前提としている。

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