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小学生万引き、警察まかせ(引用記事:朝日新聞【2006/05/24】)

 ガムや消しゴムを万引きした小学生が、お説教を受けることなく、警察に補導されるケースが増えている。捕まえた店長が子どもや保護者に言い聞かせようとしてトラブルになったり、無力感を感じたりして警察への通報を優先し始めたからだ。子どもへのお説教の場がまたひとつ、地域から消えていく。

 ■書店 「親呼ぶの怖いんです」 父「金払えばいいんだろう」

 広島県内のある書店で、レジ前の文具売り場からペンが盗まれた。連絡を受けた店長(40)が小学5年の男の子を自転車置き場で捕まえると、シャープペンとボールペンの2役をこなすペンをポケットに入れていた。万引きしたことを認め、「もうせんけー」とわめいたが、名前も聞かずに近くの交番に連れて行った。2年ほど前のことだ。

 小学3年以上の万引きを見つけたら、迷わず交番に行く。「親を呼ぶのが怖いんです」と店長は言う。

 5年ほど前までは、保護者に連絡していた。子どもを迎えに来た父親から「金払えばいいんだろ」と言われ、「ほかに言うことは」と問い返したら、「コミック1冊で親に土下座しろって言うのか」と怒鳴られた。「防犯カメラが少なくて、死角が多いから」と店を責める親もいた。

 ほとんどは親に促され、子どもが棒読みするように「もうしません」と謝って終わりだ。店長は「言葉が通じない」。

 知人の小学校長からも「警察に届けた方がいい」と言われた。再犯を防ぐためにも、前科にならないうちなら「警察ざた」になって、怖い思いをした方がいいという。店長にも小学2年の息子がいる。「できれば小学生を警察になんて行かせたくない。でも本屋のオヤジも先生も、もう怖い存在ではないんです」

 ■スーパー 通報、マニュアルに明記 謝りに来るよう警察に伝えてもらう

 福岡県内にあるスーパーの店長(46)は昨年、従業員向けのマニュアルを作った。子どもの万引きを見つけたら、話を聞いたり、説教したりせず、すべて警察に通報する。身元引受人が謝罪に来るよう警察から伝えてもらうなどだ。「今は言わないと謝りにも来ませんから」

 年に10人は小学生を捕まえる。昔は菓子やジュースだったが、今は男子はキャラクターカード、女子は化粧品を取ることが多い。子どもの前で、親から「たかがそれぐらいで」と何度言われたかわからない。

 共働きの両親に連絡がつかず、学校の先生に来てもらったら、親から「個人情報をもらした」と責められた。だから、もう警察に任せることにした。

 デジタル録画できる防犯カメラは必需品だ。「うちの子がやるわけがないって、親から証拠を求められる。もう時代が違う」

 ■コンビニ 店長、親子前に30分諭す 「しからないと、他でもやっちゃうよ」

 東京都内のコンビニ店長(55)は、小学生の万引きで警察に連絡したことはない。「自分が小学生なら、いきなり警察に連れて行かれたらショックだよ」

 数年前まで、地元の同一チェーン店の中で、最も多くの万引き犯を捕まえていた。小学生も年に2、3人いた。在庫が積み重なる事務所の狭い床に、「そこに座ってろ」と命じて、保護者に連絡する。親子そろったら、30分ほど説教する。子どもには「人のものを黙って持っていっていいの?」。親には「きちっとしからないと、ほかでもやっちゃうよ」。その後、商品の代金をもらって帰す。

 本当に反省しているのか疑問に思うことが多い。でも店を出た後、子どもを交番に連れていった父親もいた。「親がしつけをできなくなってる。できる限り言って聞かせたい」

 ●補導3年で2割増/非行の入り口、「厳しさ」必要

 警察庁によると、万引きで補導された14歳未満の子どもの数を10年前から見ると、98年の約1万4700人をピークにほぼ毎年減り、6年で4割減った。しかし小学生は02年から増え始め、3年で2割増えて04年は約2800人だった。

 補導された子どもは保護者の立ち会いの下で事情聴取を受け、警察に記録が残る。本人の志向や親の管理能力などに問題があると判断された場合は、児童相談所に通告される。

 埼玉県万引き防止推進協議会が04年、県内のコンビニやスーパーなど約1700店に万引き発見時の対応についてアンケートしたところ、2割の335店が小学生でも警察に連絡していると答えた。221店は未就学児でも通報すると回答。幼児がポケットに菓子を入れているのを注意しても親が認めず、警察を呼ぶこともあるという。

 万引きで補導された埼玉県内の小学生は00年には39人だったが、05年には120人(暫定値)に。県民防犯推進室は「警察に通報する店が増えて、これまで諭して帰すだけだった件数が顕在化したのではないか」とみている。

 小さな万引きがさらなる非行の入り口になっているという認識が深まり、3年ほど前から子どもの万引き防止への取り組みが東京や広島、福岡など各地に広がっている。警察や地元の商店などが協力して、店内の配置や客への声かけなど万引きしにくい店のモデル基準を定めたり、発見時には警察に通報するよう呼びかけたりしている。

 小売店や防犯設備メーカーなどの各業界団体が昨年設立したNPO法人「全国万引犯罪防止機構」の福井昂事務局長は「万引きしても見つからなければいいという子が多く、成長するにつれ、罪の意識が希薄になる。損得勘定で生きている大人の姿を見ているからではないか。店だけでの対応はもう限界。重大な犯罪に発展するのを防ぐためにも、警察に連絡する厳しさが必要だ」という。

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