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サウジアラビア:レイプ被害者にむち打ち刑 硬直化する司法制度(引用記事:毎日新聞【2007/12/25】)

 サウジアラビアで、集団レイプの被害にあったと告発した女性が逆にむち打ち刑を宣告され、欧米を中心にサウジ司法界への非難が高まった。女性は今月17日のアブドラ国王による恩赦で刑の執行を免れたものの、裁判を通じ、イスラム法(シャリーア)に基づく同国の司法制度の硬直性が浮き彫りとなっている。

 ◇教義厳格、ワッハーブ派牙城/国王の恩赦も「判決は妥当」

 レイプ被害を訴えたサウジ東部カティフに住む女性(21)と直接面談した国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)」によると、女性が暴行されたのは昨年3月。結婚前に携帯電話を使って、面識のない男に送ってしまった写真を取り戻そうとしたのがきっかけだ。

 サウジでは婚前の男女交際はタブーだが、若者たちは実際には会わなくとも、インターネットや携帯電話で会話することもある。

 女性は写真を取り返すため、この男と初めて待ち合わせをした後、別の男7人組に拉致され、人けのない建物でレイプされた。

 昨年10月6日、カティフ裁判所が下した判決は女性の期待を裏切るものだった。レイプは証拠不十分とされ、7人のうち4人に誘拐罪を適用。裁判官は女性に「なぜ夫に黙ったまま1人で出かけたのか」と繰り返しただし、「親族以外の男性と同じ車の中にいた」として女性に90回のむち打ち刑を言い渡した。

 サウジ司法当局は再審を認めた。だが、裁判所は11月14日、当初の判決に比べ2倍以上厳しい禁固6カ月、むち打ち200回の刑を新たに言い渡した。

 女性の弁護を引き受けた人権派のラヒム弁護士は再審を前に、新聞や衛星テレビなどを通じ不合理さを訴えていた。裁判所によると、判決が厳しくなった理由は「メディアを通じて事態を悪化させた」ためだ。裁判所はさらに、この事案に関するラヒム弁護士の活動を禁じ、弁護士免許も没収した。

 外国メディアはこうした事態を大きく取り上げた。司法当局は「海外の報道は不正確」「女性は車の中で洋服を脱いでいた」などと声明を出し、判決を擁護。アブドラ国王は今月17日、新聞を通じて恩赦を発表した。

 HRWの中東・北アフリカ担当で被害女性と面会したデイフ調査員は恩赦を歓迎する一方、「この事件には不公正な側面があまりにも多過ぎる。当局が二度と女性をおとしめる声明を出さないことや、ラヒム弁護士の権利が保障されることを望む」とクギを刺す。

 サウジの司法システムは、イスラム教を厳格に解するワッハーブ派の牙城だ。アブドラ国王は今年10月、司法改革への意欲を明らかにした。米国務省のケーシー副報道官は「国王の決断(恩赦)がサウジ司法界の意識変革につながることを望む」と述べ、恩赦は司法界に変革を迫るシグナルとの見方を示した。

 ただ、サウジのシェイフ法相は、同国紙に「司法制度は公正で透明性がある」と強調、判決そのものは妥当だったとの考えを示している。保守的なイスラム系ウェブサイトにも「西洋の圧力に屈すべきではない」と書き込まれるなど、人権や法制度への国外からの非難をサウジ的価値観への干渉ととらえる意見が少なくない。

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