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メルマガ「よくわかる 韓国政治・社会情勢」第100号から引用

地下鉄5号線は金浦空港とヨイド、オリンピック公園などを結ぶ路線だ。

その5号線の雨装山駅に20代とおぼしき男女が乗り込んだのは、2月10日の午後のことだ。ドアの横の通路に立った二人のうち、男の方が口を開いた。

「こんにちは。私たちがここに立っている理由は、結婚式を挙げるためです。
私たちは孤児として育ちました。家族もいません。他の人のように、結婚式場で結婚式を挙げることもできません。それで、私たちが初めて出会ったこの地下鉄5号線で、結婚式を挙げることにしました。どうか皆さん、結婚式の参席者になってください。」

男の「私、新郎***は、新婦***を妻とし、生涯幸せに暮らすことを誓います」という言葉に続いて、鳴咽を続けていた女も「私、新婦***は新郎***を夫として、幸せに暮らすことを誓います」と涙ながらに声を振り絞った。

指輪を新婦の指にはめ、抱き合って鳴咽する二人に、乗客は一斉に拍手を贈った。一人の年輩の婦人が、二人の肩を叩きながら「幸せになりなさい」と言う言葉を残し、涙を拭いながら次の駅で降りていった。

この間1分25秒、一人の乗客がこの一部始終をケータイカメラに録画していた。それがインターネットで流されたのが2月14日のことだ。

韓国全土が、一瞬にして感動の嵐に包まれたといっても過言ではない。このカップルに新婚旅行の提供を申し出る旅行社、結婚式を提供するという結婚式場、ウェディングドレスの提供を申し出る企業がこぞって現れるばかりか、各政党までがコメントを発表する事態にまでなった。



犯人探しならぬ、カップル探しが始まった。そのわずか二日後、このカップルが特定された。天安市にあるホソ大学演劇映画科のサークルの学生が「車内パーフォーマンスとしてやった。こんな騒ぎになるとは思わなかった。申し訳ない」と名乗りを挙げたのだ。

感動が一変して落胆に変わった。インターネット上では、学生たちを批判する声が殺到している。

30代以上の方ならご存知だろうが、日本でもバブル真っ盛りの1989年頃、「一杯の掛けそば」騒動というのがあった。地下鉄結婚をめぐる騒ぎも「持てる者、持たざる者」の格差拡大といった時代状況が背景にあることは間違いない。

日本、韓国とも貧富格差の拡大が言われるが、韓国では、列強の角逐に呻吟してきた長い歴史のためか、「虚勢を張る」といった国民性がある。中産階級以上のこれ見よがしの消費や、人生の勝ち組みであることを誇示する態度などが、その典型だ。不特定多数の人々が集まる所で、おもむろにケータイを取り出し、「1億ウォン、別荘、夏休みの豪華客船旅行…」などといった内容の話を、大声でまくしたてる。まあ、かわいいといえばかわいい。だが、持たざる者のルサンチマンは、日本人のそれとは比較にならないほど膨れ上がる。

IMF経済危機以降、深化する一方の二分化社会の中で、突然一服の清涼剤のように登場した地下鉄結婚式美談だが、終わってみれば、ただ虚脱感だけを残してしまったようだ。

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